「ソフィーの選択(1982)」感想。これ以上無い残酷な選択がメリル・ストリープに突きつけられる!

サ行
引用先 映画.com

原作小説はピューリッツァー賞受賞の名作。

戦争に翻弄されたある女性の悲劇を描いた作品です。
戦争のニュースが毎日耳に入ってくる現在、是非見ておきたい作品。


凄惨な戦闘シーンや廃墟を描く事無く、これほど戦争の悲劇を描いた作品を私は他に知らない。




内容は小説家志望の若者と、あるカップル、三人の友情を軸に描かれます。

カップルの女性、ソフィー(メリル・ストリープ)は戦時中、アウシュビッツ収容所にいた過去があり、回想を通してその辛い体験が語られます。

三人のドラマにも一筋縄ではいかない仕掛けがあり、見どころはあるんですが、この作品の印象はある一つのシーンに集約されます。

今回の記事ではその一点について、語ります。

それはとんでもない衝撃でした。


ネタバレ度90%
未見の方は是非、配信なり、DVDで。既に見られた方、ネタバレ上等な方は進んでください。




この記事を書いている2023年11月現在、U-NEXTでは見放題配信されています。




DVDで観賞したい方は私も利用している宅配レンタルがお勧めです。

スポンサーリンク

分析


タイトルにもある通り、この作品の見せ場はこの一点、






ソフィーは一体、何を選択したのか?







はい、もういきなり言っちゃいます。




子供二人とアウシュビッツに連れてこられたソフィーは、ドイツ人将校にある選択を迫られます。



「子供は一人だけ残してやる。焼却炉行きをどちらか選べ。選ばないなら二人共だ」と。





見ていて字幕を読み直しましたよ。


しかもこの将校、ちょっとニヤついて言ってます、許せません。


母親に対して何ですか、この選択は?


当然、ソフィーは何とか二人を助けてくれるよう、泣いて頼みます。
「私に選ばせないで」とも。

しかし、全く聞き入れてくれません。ひどい将校がいたもんです。



まあ、でも映画だしな。

私には次の展開が予想できました。

ソフィーは二人を選べない、このまま子供は二人共殺されてしまうんだろうと。

残酷な展開です。

でも、それが映画です。




さて、この映画はどうなったかと言うと、

答えられないソフィーに対して、業を煮やしたドイツ人将校が子供二人を連れて行こうとします。



その瞬間、ソフィーが泣いて叫びます。











「娘を連れていって!」






え?



連行され、泣き叫ぶ娘。



嘘だろソフィー、選んだよ、この人!




残酷でどうしようもなくリアル。



この時のメリル・ストリープの表情が目に焼き付いて離れません。
アカデミー賞主演女優賞も納得の名演です。


でもこんなシーン、普通書きますか?

まあ、書いたからここまでの名作になったんだけど。

人間を描ききるという強い信念を感じます。尊敬しかありません。



その後、アウシュビッツから一人生還しますが、ソフィーは重い十字架を背負って今も生きています。


それはどれほどの重さなのか。
想像するだけで息苦しくなります。


そして映画は悲劇的な結末を迎えます。最後に選んだソフィーの選択もまた悲しい。

凄い映画でした。見終わった後、暫く動けなくなるのは必定です。



以上です。だから私は感動しました。




私が選ぶ戦争映画ベスト1はこの作品です。

ずしんと来る重さ、辛くても一度は見ておくべき作品、私はそう思っています。


created by Rinker
¥1,650 (2024/04/26 22:44:54時点 楽天市場調べ-詳細)

おすすめメリル・ストリープ出演作品





にほんブログ村 映画ブログへ
参加しています。記事を気に入ってくれた方、ぽちっとお願いします!
タイトルとURLをコピーしました