「プロミシング・ヤング・ウーマン(2020)」感想。見事な復讐劇、切なくて震える!

ハ行
引用元 映画.com


今回、分析するのはアカデミー脚本賞受賞の社会派作品。

一筋縄ではいかない傑作です。


ネタバレ度90%
未見の方はDVDか配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。


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粗筋


主人公キャシー(キャリー・マリガン)は医大生の折、親友がレイプされて自殺した。
そして現在、同級生と偶然再会したのをきっかけに、復讐を始める。


分析



映画前半、キャシーは親友を自殺に追い込んだ者たちに復讐していきます。


精神的に追い込む少し捻った復讐の仕方でまずそこに惹きこまれます。

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中盤(ミッドポイント)に入り、キャシーは標的の弁護士の元へ。
彼は容疑者たちを弁護して無罪放免にしたのですが、現在、その行いを後悔しています。

キャシーは彼の懺悔を受けて、復讐する事を止めます。

正直、見てて「え? 止めるの?」と感じました。
弁護士の懺悔に説得力はあるが、映画としては物足りない。



定石だと、このミッドポイントで標的から反撃されるような展開にするでしょう。
主人公を攻めから守りに反転させるのがオーソドックス。

ここで反転ではなく、ストーリーを止めた事がちょっと驚きでした。

そしてキャシーは恋人との幸福な日常を望みます。

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ストーリー的には完全にストップです、
脚本改稿の打ち合わせの折、文句言った人いると思いますよ、
私がプロデューサーなら上から目線で言ってます

「この脚本、どうなるんだろう?」と私が思ったのも束の間、キャシーは事件現場の動画を思いがけず手に入れます。
そして犯罪グループの中に現在の恋人がいた事を知ります。

うお! クライマックスに向けて見事な点火! 


再びストーリーが進みます、上手いです。
一旦ストップしていた効果で以前より強く進みます。
さあ、やっちまいな、キャシー。

キャシーは恋人に別れを告げ、主犯への復讐を再開します。




ここからどうやって主犯を追い込むのかが脚本家の腕の見せ所。

アカデミー脚本賞を受賞したその力、楽しみです、早く私を屈服させてくれ。

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そしてクライマックス。
目を充血させて注目してたら衝撃です、


キャシー、主犯の反撃にあって結構あっさり殺されます。

復讐を果たす事無く、その死体は埋められ、主犯は幸せに現在の彼女と結婚式を迎えます。

「え、このまま終わらないと信じてるけど、主人公は死んだし、ほんとに終わるんじゃ…」
と不安一杯になった瞬間、キャシーが生前に行った仕掛けが発動!

仕掛けの内容だけはさすがにネタバレが過ぎるので書けません。

主犯は悪事がばれ、警察に拘束されてエンド、観客は胸を撫で下ろす。

ブラボーです、さすがアカデミー脚本賞。

レイプだけではなく、殺人犯として主犯が逮捕されたのがまた深いです。
キャシーはもしかしたらはなから殺される覚悟だったのかもしれません。

そんな事まで考えさせるこのラストのキレ味、完全に白旗です。

キャシーの仕掛けは結構考えつくネタだと思うんだけど、ここまで鮮やかに使われると溜め息しか出ませんね。

以上、シナリオでヤラれたなとひれ伏した点をあげました。

更に言うと、夜な夜な酔っぱらったふりをして、お持ち帰りを狙う男子を懲らしめるキャシー、
このエピソードって無くてもストーリーとしては成立します。

しかし映像的にけばいキャリー・マリガンがとても刺激的。

私なら秒でKOです。

引用元 映画.com

これがキャシーのキャラクターに深みを与えると同時に、作品の吸引力を高めてます。
観客を呼び込む入り口として超効果的。

以上です。だから私は感動しました。



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おすすめキャリー・マリガン出演作品

○「十七歳の肖像」
十代のキャリー・マリガン主演の青春映画。
繊細な演出と演技が胸に沁みる良作です。


○「ドライブ」
ニコラス・ウインディング・レフン監督の代表作で、
バイオレンス演出が見どころ。
キャリーは主人公と惹かれ合う役で、確かな存在感を残します。


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