今回は言わずと知れた「トップガン」の続編。
現在大ヒット中のスカイアクション作品です。
分析する前に一言言います。
トム・クルーズ、あんた凄すぎるよ!
ネタバレ度90%
ネタバレポイントに来たらお知らせします。
ちなみに前作見てなくても十分に楽しめますが、予習しておくと更に更に面白い。
粗筋
生ける伝説、マーヴェリックが教官としてトップガンに戻ってきた。
そこで過酷なミッションに挑む若きパイロットたちの指導を始めるが…。
分析
はっきり言って、シナリオの構成としては唸るところってほとんど無いんですよ。
何が凄いって、観客の求めに200%応えてるところが凄まじい。
いきなりですが、ここから少しずつネタバレします。
見てない方は急いで映画館、そしてここにUターン!
まずは冒頭にいきなり流れる「デンジャー・ゾーン」!
いきなりやられます。求めてました。
![](https://tanimonblog.com/wp-content/uploads/2022/06/マーヴェリック2.jpg)
トップガンに教官として戻ってくる、
そこで若きエース候補たちにレベルの違いを見せつける生ける伝説トム!
はい、求めてました。
美魔女ジェニファー・コネリーとのアヴァンチュール!
はい、求めてました。
当然、この恋に障害は無く、何の葛藤もありません。
「この恋愛要素っている?」と思ったりします。
でもいるんですよ、何故ならそれが「トップガン」だからトムだから。
アイスマン、ヴァル・キルマーとの再会。
亡き親友の息子との衝突、そして和解、尊敬へ。
はい、求めてました。
そしてもちろん、教官だけでは終わりません。
奇跡が必要とされるミッションにリーダーとして参加。
様々な障害を乗り越え、見事に達成する!
これですよ、求めたものは!
教官のまま終わってたら、ここまでの大ヒットは無かったでしょう。
その辺がすっかりトレーナーになってしまったロッキーとは違います。
あれはあれでいいけども!
「トップガン」って前作も大ヒットしたけど、当時から「内容がチープ」みたいな批判はありました。
今回も当然、「内容はチープ」です。
でも正直、「トップガン」に深いドラマなんて誰も求めてないんですよ!
とことん予想通りのベタでいいんですよ!
そのベタを突き詰めたのがこの「トップガン マーヴェリック」なんですよ!
それでもベタな展開の中、感動を増幅させるアイデアがありました。
中盤までは教官トムと若きパイロットたちとの衝突を描き、認められていくという教科書通りの展開です。
そこからトムが挫折する展開にしていくのも定石通り。
訓練中の事故、自分を推薦してくれたアイスマンの死去など、これでもかと予想通りの展開。
美魔女の叱咤を受けて、奮起するトム。
ベタですね。
これで奮起するんだから若干バカっぽくも見えますがそうそれが「トップガン」。
ドラマの深さは求めていません。
奮起したトムは自分の実力を見せつける事で、ミッションのリーダーに任命されます。
お前しかいないという事で。
もちろんベタですが、
タイムトライアルに挑むトムの姿はやはり興奮します。
そしてクライマックス。
ここから先はもろにネタバレです。
トムは若きパイロットたちを引き連れてミッションに挑むのですが、
チーム戦にしているのが、前作を超える激アツポイント。
この盛り上がりは映像の凄さもあって、手に汗握る迫力です。
![](https://tanimonblog.com/wp-content/uploads/2022/06/マーヴェリック3.jpg)
そして私がアイデアに感心したポイントは、このクライマックスの展開です。
ミッション遂行間近のドッグファイト、
トムは親友の息子を守って、撃墜されます。
ここは敵地のど真ん中、彼はもう助からないという流れになります。
「え?」
と一瞬なるんですが、まあ、このままでは終わらないだろうなとは思います。
だってトム・クルーズだし。
しかし今回は教官役、若者たちに託す、みたいなテーマかもしれないという思いもよぎります。
だって、トム・クルーズも年だし。
しかしもちろん、トムは生きています!
戦闘機は撃墜されましたが。
ここですね、観客をホッとさせつつ、これからどうやって戻るの?という期待感。
そしてトムを助けに、親友の息子が戻ってきて、彼も撃墜されます。
そこで二人でなんとF14を奪って、敵地から脱出を図ります。
上手いです。
一度死んだんじゃないかと不安にさせてから、助けに戻ってきた親友の息子と脱出!
奪うのは前作でのトムの愛機、F14トムキャット!
ベタもここまでいくと匠です、
もう信じられないほどテンション爆上がりですよ!
そこらの平凡な脚本家なら、ミッション遂行直前のドッグファイトを見せ場にして終わりですよ、
この一度、観客を不安に落としてからの見事な飛翔!
私の中で傑作になった瞬間でした。
時代遅れのF14を駆使して、最新鋭機とドッグファイト。
もちろん、危機一発の目にあいながらも勝利し、旗艦に戻ります。
若き女性パイロットが「彼がエースよ」と一言。
トム・クルーズ、最高です。
以上です。だから私は感動しました。
ベタに徹する、観客の期待に応える、
これほどプロの仕事を見せつける映画は滅多にありません。
最高の興奮を得られます。是非、映画館で見ましょう。
私は帰りのチャリは全速力でした。風になびく髪はもう無いけど。
更に言うと、
CG無しの超絶スカイアクションの撮影を引っ張っていったのはトム・クルーズ本人。
若い俳優陣に戦闘機の訓練メニューを課し、ここまでの映画にした、
そのトム・クルーズの姿がマーヴェリックそのもので、観客は涙します。
この面白い映画を観客に届けたいという執念。
ここまで来ると狂気です。
フィクションを超えた瞬間でしたね。
トム・クルーズ、あなたは最高!
視聴二回目、MX4Dで見た感想
二回目は吹き替え版でした。
個人的には吹き替え版の方が良かったように思います。
あらためて上手いなと思ったのは、トムとジェニファー・コネリーの関係、その発展の見せ方です。
最初のデートはトムがジェニファーを自宅に送って、その背中を眺めて終わり。
二回目のデートも自宅に送るんですが、自宅に入っていくジェニファー、その玄関のドアは開いたまま。
ウエルカムの合図です。
台詞のやり取り一切無く、次のカットはもうベッドの中。
こうゆうのほんとハリウッド映画は上手い。
長々と口説いたりしないところがいいですね。
トムと脇のキャラクターたちとの関係性の変化も細かいシーンで見事に描かれています。
ウォーロック海軍少将は「タイミングを覚えろ」(空気を読め)と注意するが、後半、空気を読めないままのマーヴェリックをさりげなくアシスト。
サイクロン海軍中将やホンド―海軍准尉との関係性もストーリーの進行や状況などで変化を見せる。さりげなく見せるところが実にいい。
そして二回目は初めてのMX4Dで見たわけですが、
はっきり言って最初はどうも違和感がありました。映画に集中できないというか。
照明、風、椅子の振動、傾きなど。
隣の兄ちゃん、むっちゃ首揺れてるし。
でも段々慣れてくると、違和感はなくなっていきました。
クライマックスではいい感じに。
結果、MX4Dの感想を一言で言うと、
これはトップガンを見にきたんじゃない。
俺こそがトップガンだ!
必ず生きて帰るぞ、マーヴェリック!
本気でそんな気分にさせてくれます。
滅多に得られない映像体験。
最高でした!
以上です。だから私は感動しました。
おすすめトム・クルーズ出演作品
○「ア・フュー・グッドメン」
ハリウッド映画お得意の裁判劇。
ジャック・ニコルソンとの演技合戦が見どころです。
○「ザ・エージェント」
トムの代表作にはあまり選ばれないけど、
キャメロン・クロウ監督の手堅い演出が光る良作です。
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