いや、ほんとに。
最近、この作品の名前を出す人、いないよね。
それでも「ゴースト ニューヨークの幻」「プリティ・ウーマン」が出てくるまでは恋愛映画と言えばこの作品の名前をあげる人が多かったように思うんだけど、さすがに子供だったので自信は無い。
それで中学ぐらいの時か、期待して見たんだけど、特に響かなかった記憶がある。
今回、見直したのはその初見以来です。
あの時、響かなかった事を思いだして、何となく、見てみようかなと。
なるほど。
これは確かに中学生には響かない(苦笑)。
登場人物の背景がそれなりに切実すぎる。
「ゴースト ニューヨークの幻」のように誰でも感情移入できるものじゃない。
でも作品としては、やっぱりなかなか良かったですよ。
恋の駆け引きに関しては、脚本の勉強になると思う。
主要人物みんな、まったく本心言わないからね。
ラストだけはちょっとファンタジーになってる感があるかな。
でも好きな人は好きだろうな。
ネタバレ度70%
未見の方はDVDか配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。
有名なラストシーンについては書いてません!
この記事を書いている2023年10月現在、U-NEXTでは見放題配信されています。

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粗筋
ザック(リチャード・ギア)は航空士官学校に入る。
その土地にはパイロットとの結婚を夢見る女性が多く、女工のポーラ(デブラ・ウインガー)と出会い、愛し合う。
分析
まあ、リチャード・ギアがカッコいいですよ。
これはそりゃあモテますよ。
演じるザックはいつも一歩引いて笑っているようなところが見受けられて、観客の印象は良くない。
ポーラと出会って良い仲になっても、機嫌が悪いと冷たい態度。
ポーラが泣いて部屋から出て行こうとすると、慌てて抱きとめて、耳元で「悪かった」と囁き、おっぱじめる。
これじゃあ、そりゃあ、好きになれませんよね。カッコいいけど。
何だろうな、一昔前の映画の主人公って、「嫌われても結構」っていうところがありますよね。
最近見た映画でも「卒業」「レインマン」なんか顕著だな。
でも、だからこそ、多面的な見方ができると思う。
今はとにかく、すぐに感情移入しやすいキャラを主人公に据えるけど。
それもどうなのかなと思わざるを得ない。
そしてもちろん、このザックに感情移入できるようになるシーンも用意されています。
それは中盤、鬼教官のフォーリー(ルイス・ゴセット・ジュニア)に目を付けられ、しごかれるシーン。
退学するよう仕向けられるが、「俺には行くところがないんだ!」と魂の叫び。

ここで初めてザックの孤独を感じ、好感を持てるようになる。
その後は同期の女性士官候補生を助けたり、友達のために本気で怒ったり、何気に熱くて良い奴。
それでも自分の本心は隠してるけど。
この素直じゃないキャラクター設定は何もザックだけじゃない。
ポーラはザックと愛し合うようになると、「私に惚れないでよ」と余裕ぶる。
しかし段々と好きな気持ちを隠しきれなくなり、押しては引いての繰り返し。
この辺りの揺れる演技はさすがのデブラ・ウインガー。
そして士官学校も卒業が迫り、ザックは「楽しかった」と別れを切り出す。
「君に礼を言いたい」
「いいのよ。頑張って」
あくまで余裕ぶるポーラがいいです。
本心は結婚したくて狂いそうになってます。
この辺りの駆け引き、はっきり言って中学生には早すぎる。
そしてザックの同期であるシドと、ポーラの同僚であるリネットの恋。
リネットはシドと結婚するため、「妊娠したかも」と言い出す。
シドは動揺し、訓練中に失態。
卒業を目前にして、退学し、リネットに田舎で暮らそうとプロポーズ。
リネットは「私はパイロットの妻になりたいの」とはねつける。
結果、絶望したシドは自殺する。
これ、はっきり言って、中学生には早すぎる。
そしてめでたく卒業したザックとポーラの愛はどうなるのか?
ここから有名なラストシーンに。
ここでは書かないでおきます。
未見の方はお楽しみに!
個人的には教官役のルイス・ゴセット・ジュニアが最高。
カンフーの使い手なのが良い味出し過ぎている。
ザックとの決闘では、何と渾身の金的で勝利をおさめるという教官とは思えない逞しさ。
ラストの新しく編入してきた候補生たちへの説教も良い味出し過ぎ。
アカデミー助演男優賞受賞も納得です。
あと、アカデミー賞受賞と言えば主題歌ね、名曲ですよ。
やはり恋愛映画の名作には名曲が必要。
以上です。だから私は感動しました。
でも何か、生々しい恋愛映画です。
はっきり言って、中学生とかだと「ゴースト ニューヨークの幻」がいいと思う。
私はこの「愛と青春の旅だち」、中学生で見て以来でしたけど、正直、デブラ・ウインガーのおっぱいしか記憶に残っていませんでした。
中学生の記憶力、半端ない。
まあ、今のように、簡単にネットでおっぱいが見れる時代じゃなかったんでね。
どうやって見るか。
あの時代、私たち男子はみんな、そこに命をかけた。
その執念たるや、今の若者には絶対に想像できないだろう。
君たちがドン引きするおじさんたちの粘着力はこうやって養われてきたのだ。
ザ・昭和!
あの時、あの情熱をもう少し勉強か部活に向けていたら。
日中、こんな時間にこんなブログを書いてはいない。

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