癒し系デニーロを満喫する映画。
最近のデニーロ出演作では群を抜いて良いんじゃないか。
作品も女性監督らしいきめ細かい優しい演出で、楽しめました。
ネタバレ度50%
未見の方はDVDか配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。
粗筋
70歳のベン(ロバート・デニーロ)がインターンとしてジュールス(アン・ハサウェイ)が社長を務める会社に入社する。
分析
会社員ものなのに、権力闘争やハラスメントは一切扱わない優しい内容。
ベンとジュールスの友情を描いたドラマとして完成度が高く、誰もが満足感が得られます。
前半はベンが入社し、ジュールスに認められるまでを描く。
ベンを筆頭に好感の持てるキャラばかりで、この職場が羨ましくなる。
最初は高齢のベンを疎ましく思っているジュールスだが、次第に心を許し、認めていく。
ここはまあ、お約束の展開なんだけど、シーンはやはり工夫されている。
夜遅く、オフィスでベンがフェイスブックに登録するのを、ジュールスが手伝うシーン。
ジュールスが代わりに登録してやる事で、ベンのプロフィール、人となりを知っていく。
ここはベンがパソコンを苦手にしている事を逆手に取ってて上手いやり方。
後半はジュールスの仕事、夫婦の問題が展開される。
ここ、ちょっと変わってるよね。
ベンで二時間進めるわけじゃなく、主役を自然にジュールスにシフトしている。
確かにベンはもう会社で認められているんだから、ここから更にベンを描いても無理に盛り上げる事になりそう。
この映画が持つ優しい雰囲気を維持するためにも、ここでジュールスのドラマに変えるのは上手い。
さすが監督、脚本を担当のナンシー・マイヤーズはわかってる。
ベテランの技ですね。
ここからベンは脇に回るんだけど、自分の考えを押し付けない、相手が欲しい言葉を言う、その姿に本物の男を見た。
ラストに向けて、ジュールスがどんな選択をするかが見所になるんだけど、彼女が自分でその答えを見つけていく姿が胸を打つ。
デニーロも良いが、アン・ハサウェイも良い。
これは二人の代表作に数えられるだろう。
以上です。だから私は感動しました。
それにしても美しいですアン・ハサウェイ。
私も70歳でアン・ハサウェイの部下になりたいんだけどどうすれば。
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