「恋するプリテンダー(2023)」感想。ラブコメの全てがここにある!(※友人談)

カ行
引用元 映画.com

映画好きの友人(※52歳独身)が「この映画にはラブコメの全てがある」と言い切って激推ししてました。


ほんまかいなとスルーしていたんですが、今回、軽いラブコメでも見ようかなとなり、観賞。




なるほど、ある意味、ラブコメの全てがある。





ある意味な。





傑作とまでは言わない。

それでも令和のラブコメで一番のヒット作。ちゃんとツボを押さえてますね。



ネタバレ度80%
未見の方はDVDか配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。

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分析


まずラブコメって何だ?というところから。

有名なところでは戦前のアカデミー賞主要五部門受賞の名作「或る夜の出来事」や、その後は巨匠ビリー・ワイルダー監督作品の傑作の数々などを指すと思う。




だが一般的なイメージは、断言します、ラブコメの女王メグ・ライアンが誕生した「恋人たちの予感」だ。

そこから一連のメグ・ライアン主演のラブコメこそが俗に言う王道です。



お洒落で、ロマンチックな台詞の数々、誰もが憧れるような素敵な恋愛が描かれる。


それはつまり、メグ・ライアンとのタッグで数々のヒットを飛ばしたノーラ・エフロン脚本作品こそがラブコメの教科書であり、テンプレという事。





という事を踏まえて、今回の作品について。


ファーストシーン、主演のシドニー・スウィーニーとグレン・パウエルが喫茶店で出会う。

洒落たやり取りを交わし、そのままデート、最高の夜を過ごすが(※セックスは未遂)、翌朝には誤解が元で別れる。



そして半年後、再会する。お互い、最悪の印象を抱えたままで。


何と、ここまでで映画開始から十分弱。

凄まじいテンポの良さだ。

普通の映画なら再会するのが30分近くのところでしょう、起承転結の「承」の始まりに持ってくるのが定石。


この十分弱の完成度が凄まじい。


コメディとしても最高で、シドニー・スウィーニーがトイレでズボンの股間をハンドドライヤーで乾かすシーンで爆笑を誘う。このヒロインを好きならずにいられない。



「恋人たちの予感」でも序盤のテンポの良さ、台詞のやり取りの完成度に唸ったが、この作品でも観客を引きずり込むのが抜群に上手いです。



序盤でここまで持ってくればあとは楽。この最悪の再会から結ばれるまで、その一点をどう描くか。



さて、どんな展開にするのかと思ったら、早速ですよ、諸々の事情があって二人で恋人のフリをするという展開に。





何てベタなんだ。



恋人のフリをしているうちに本当に好きになってしまうというのは人類の有史以来、数万回は使い回されてきたネタですよ。


当然の如く、元カレ、元カノまで登場し、距離が近づいたり遠のいたりを繰り返します。


でも二人の体を張ったギャグなどもあり、なかなか面白く見られます。


この使い古された展開でも面白いのはひとえに主演二人のコメディセンス、脚本の台詞の魅力が要因でしょう。



特に飛行機でシドニー・スウィーニーがグレン・パウエルのお菓子を盗み食いするシーン、あとに効いてくる音楽の使い方も含め、最高に笑った。何しとんねん。








そして何より、スクリーン映えするのがグレン・パウエルの筋肉と、シドニー・スウィーニーのバスト。

凄いですよ、これぞアメリカ!って感じ。


グレン・パウエルはお尻までも丸出しの体当たり演技です。グレンのパウエルまでは見えてませんが。



シドニー・スウィーニーは水着はもちろん、ずっと胸を強調する服を着て男性ファンを魅了。

ここまで強調するかというレベルで、プロデューサーや監督に強要されたんだろうなと同情していたら驚きです、彼女自身がプロデューサーも兼ねてました。



自分からか、ノリノリじゃないか。


ありがとう、シドニー、あなたの策略通り、ずっと画面に釘付けでした!





そして二人はクライマックスを前にして良い感じになり、当然のようにセックス。

翌朝、その状況に狼狽えたグレン・パウエルはそっと部屋を出ていきます。

目を覚まして一人きり、傷つくシドニー・スウィーニー。



これ、序盤のシーンではシドニー・スウィーニーが出ていったんです、ここで立場を逆にして描くか。上手い。



そして何より、クライマックス前に初めてセックスをして、狼狽え、距離をとる男という流れ、気付く人もいるでしょう、「恋人たちの予感」のビリー・クリスタルとまったく一緒です。



そしてグレン・パウエルは本当の愛に気付き、シドニー・スウィーニーの元へダッシュ。

思わずニヤリとする前フリを効かせてのクライマックスへ突入。

グレン・パウエルがシドニー・スウィーニーに愛を告げます。


「出会ってから二年も経つのに、毎日君といないなんてどうかしてる」



ここもピンとくる人がいるでしょう。
「恋人たちの予感」のクライマックスでビリー・クリスタルがメグ・ライアンに告げた愛の言葉。

「一日の最後に話したいのは君だ。誰かと一緒に過ごしていきたいと思うなら早い方がいいだろ」




ラブコメなんて結局、どんな作品でも言ってる事はほぼ同じなんだとわかる。



でもそれでいい、それがいいんだ。


誰もが言ってみたい台詞、聞きたい台詞が出て、観客みんな満足です。



ラブコメの王道、ここにあり。

更にこの映画では観客を楽しませるエンドロールもあり、サービス満点。



主演二人のキャラ設定もベタですがちゃんと作っています。

泳げない、飛行機が苦手なグレン・パウエル。

ロースクールを退学し、将来に不安を抱えるシドニー・スウィーニー。


共感しやすい、鉄板なキャラ立てだ。教科書的な作りで、ヒットは必然でしょう。



以上です。だから私は感動しました。






シドニー・スウィーニーってほとんど知らなかったんだけど、新たなセックスシンボルの誕生ですね。

身長160cmと白人女性としては小柄、なのに圧巻のスタイル。

しかしその容姿に関してはアンチも多いみたいです。

それに対して、SNSで「すごいおっぱいでごめんなさい」と挑発するようなメッセージのニット写真をアップ。


Mな男性はたまらないでしょう。私です。



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