「恋する惑星(1994)」感想。フェイ・ウォンのストーキングぶりを堪能!

カ行
引用元 映画.com


ウォン・カーウァイ監督の名を世に知らしめた恋愛映画の傑作です。
公開時、一世を風靡しました。


しかし初見の時は衝撃を受けたけど、以前ほどの興奮は無いなあ。
この映像に影響を受けた作品が増えて、見慣れちゃったのもあるのかな。

当時、スローモーション、手持ちカメラを多用する撮影監督クリストファー・ドイルの映像は斬新だった。


若い映画ファンはもう知らないだろうけど、この頃は映像センスの優れた監督が続々と出てきた。
ハリウッド映画と差別化され、センスのある映画ファン(※自称ね!)はこぞってそっちに流れた。


フランスのネオ・ヌーベルバーグと言われたリュック・ベッソン、レオス・カラックス、ジャン・ジャック・ベネックス。
香港のウォン・カーウァイ、日本の岩井俊二など。

プロット重視のハリウッド映画と違って、映像センスで勝負してくるそれらの作品群に魅了された。


でも現在でも作品を撮ってる人は少ない。

映像センスが売りだと、どうしても寡作になるのかもしれない。





当然、私もこれらの作家にかぶれ、ハリウッド映画を下に見ていましたごめんなさい。


鼻で笑いながら、「ダイ・ハード? ああ、まあまあ面白かったよ。子供は喜ぶんじゃない?」みたいな。



ほんとごめん。




ネタバレ度20%
未見の方はDVD、配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。
でもネタバレしても全然大丈夫かな、この作品は。



この記事を書いている2023年11月現在、U-NEXTでは見放題配信されています。


DVDで観賞したい方は私も利用している宅配レンタルがお勧めです。



スポンサーリンク

粗筋

刑事(金城武)と逃亡中の女(ブリジット・リン)、警官(トニー・レオン)と飲食店で働く女(フェイ・ウォン)の恋愛を描く。

分析


あらためて見ると、そうとうおセンチな映画。

ちょっと気恥ずかしささえ感じるな。
それが当時の若者にウケたのだろうか。


この作品、実は脚本分析するには向かないんだよね。

上にも書いたけどプロット重視のハリウッド作品群と違って、映像センスで見せる映画なので。



だからかな、前半の金城武とブリジット・リンの恋愛は今の私的にはさほど面白くない。
金城武の失恋の独白ばかりで退屈でした。

映像はもちろんセンス抜群だけど。




この映画の魅力は後半のトニー・レオンとフェイ・ウォンの恋愛にある。




ていうか、フェイ・ウォンの魅力が爆発!


引用元 映画.com


客のトニー・レオンが気になるフェイ・ウォン。
彼女は偶然、彼の部屋の鍵を手に入れる。住所も知る。


シナリオとしての仕掛けはこれ。
このワン・アイデアで通している。


確かに魅力的なアイデアではある。

好きな異性の部屋の鍵を手に入れる。

私ならゾクゾクします。





そしてフェイ・ウォンは日中、彼の部屋に入り浸る。


ええ、ストーカーです。犯罪ですねこれ。
可愛いから許す。

挙句、部屋の掃除から模様替えまで始める。

もはや狂気です。




しかし音楽とフェイ・ウォンの個性か、可愛らしく、とてもポップに見える。


この作品の魅力はここだ。



恋する気持ちを視覚化してる。

やってる事は犯罪だけどな!



これはプロット重視の恋愛映画ではなかなかできない。

このような映画の魅力はそこにある。

この瞬間はまるで奇跡!


素晴らしいですよ。

更にこの映画の魅力を倍増させる音楽ね。

ママス&パパス「夢のカリフォルニア」、フェイ・ウォン「夢中人」。

この曲の劇中の高揚感、映像センスと相まって尋常じゃない。



考えるな、感じろ。



以上です。だから私は感動しました。



しかし部屋の模様替えされてるのに、ストーカーに暫く気づかないトニー・レオン。
ちょっとバカっぽく見えるのはご愛敬。仕事が忙しいんだよね!


しかも室内のシーンではいつもブリーフ一丁。
女性の観客なら嬉しいサービス!

男の私でも嫌でも股間に目がいきます。
目覚める人がいるかもしれない危険な映画。



おすすめト二―・レオン出演作品


にほんブログ村 映画ブログへ
タイトルとURLをコピーしました