言わずもがなのSF映画の名作です。
ウィキによると、イギリスの情報誌「タイム・アウト」でアルフォンソ・キュアロンやギレルモ・デル・トロ、作家のスティーブン・キング、科学者たちにアンケートしたSF映画ベスト100の第三位らしいですよ。
あらためて見ると、やはり凄かった。ていうか、見る度に評価が上がる。
売り出し中のリドリー・スコット監督の映像美が既に爆発してます。
以下、ネタバレ含みます。
未見の方はDVDか配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。
分析
SFとしても、サスペンスとしても、ホラーとしても超一級。
当然の如く、脚本も素晴らしいです。
エイリアンを見つけて、観察する前半はゆっくりとしたテンポで展開します。
未知の宇宙船を調査すると、宇宙人の化石を発見。

いきなりこの造形、神。
更に奥に進んで調べると、大きな卵のようなものが並んでおり、そこから飛び出したエイリアンがジョン・ハートの顔に張り付くというインパクト。
恐怖指数が跳ね上がります。
自分たちの宇宙船に運んだジョン・ハートはピクリとも動かず、横たわっているだけ。
顔に付いたエイリアンは剥がそうにも剥がせない。
しかも血液は床を溶かすほどの強い酸。
そこでみんなで集まって対策を話していると、エイリアンはジョン・ハートの顔から離れ、その姿を消している。
意識を取り戻したジョン・ハートは旺盛に食事する。何も不調は無く、大丈夫そう。
ところが突然ジョン・ハートが苦しみだし、みんなが取り押さえると、次の瞬間、腹からエイリアンが飛び出すショッキングなシーンですよ!
その迫力、ここで名作確定。
ジョン・ハートが一度元気に食事して、大丈夫なのかな?と観客に思わせるのが上手いです。
ここがミッドポイントなんですが、ここから緊張感が一気に高まり、面白さが飛躍的にアップ!
そして映画は後半、逃げ出したエイリアンの捜索に入ります。
船長のトム・スケリットが襲われて死亡するんですが、エイリアンが何処から近づいてくるかわからない恐怖の描写が白眉です。
簡単にエイリアンの姿を映さないのが心憎い。
しかも映した時にはエイリアンは脱皮しており、小動物のような大きさだったさっきとは打って変わり、人間並みの大きさに。
ビジュアルも凄まじいです。ぬるぬる感が気持ち悪さと恐怖を増幅させる。

恐るべし、H・R・ギーガーのデザインと、若きリドリー・スコットの映像センス。
そしてここで船長が死亡してから、やっとシガニー・ウィーバーのターンになります。
ここまでは群像劇でシガニーはあくまでクルーの一員という描かれ方だったんだけど。
この作品を経て一気にスターになるだけあって、まだ無名ながら圧倒的な存在感で魅せてくれます。
そして一気にエイリアンとの対決になるかと思いきや、仲間のアッシュの裏切りが露見し、彼の秘密が暴かれるという展開も上手い。
このアッシュを退治するシーンはエイリアンとの対決に負けず劣らずの派手なシーンになっています。
更に次々と仲間が死んでいく中、猫のジョーンズを救うシガニー・ウィーバー、その描写がキャラとストーリーを豊かにしている。
ジョーンズの使い方は映画全編を通して上手いです。本当にこの脚本、気が利いている。
そして一人になったシガニー・ウィーバーはシャトルで脱出し、宇宙船を爆破します。
これでエイリアンを倒した。ここでエンディングかと思いきや、この映画の凄さはまだ続く。
シャトルにいるんですよ、エイリアンが。
あっと驚く展開に脱帽です。
絶対に観客を驚かせる、楽しませるという気概を感じますね。
そこで最後の戦いに入るんですが、クライマックスからここまでの映像が本当に凄いです。
スモークに照明、工夫をしていないカットが一つもありません。
観客を引きずり込むリドリー・スコット監督の圧倒的映像センス。まだ長編二作目とは思えません流石です。
この映画、群像劇なんですが、名作らしく、当時は無名だったが後に名優になった方もたくさん。
最初の犠牲者ジョン・ハートは後のエレファントマンが有名です。
更に「パリ、テキサス」で主役をつとめるハリー・ディーン・スタントン。
アッシュ役のイアン・ホルムは「ロード・オブ・ザ・リング」のビルボ・バギンズ役で有名です。
こうした役者陣の無名時代の演技を楽しむのもまた一興。
以上です。だから私は感動しました。
そして物語はこの一作目を超えたとも言われる事の多い、ジョームズ・キャメロン監督の二作目へ。
上述したSF映画ベスト100では第五位でした。凄い!

ちなみに一位は「2001年宇宙の旅」。納得。
二位は「ブレードランナー」。これもリドリー・スコット!あんた凄いよ!
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