「バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)」感想。私もあの日に帰りたいよマイケル!

ハ行
引用元 映画.com

中学生の頃、不良グループ宅に人数合わせで麻雀に呼ばれて行くと、必ずTV放映を録画したこの映画がリピートで流れてた。

煙草の煙でほとんど見えなかったけど。

この映画の他には「トップガン」と「ロストボーイ」。
今思うと可愛いな。
不良と言ってもそこはやはり中学生。


そんな青春時代を思い出す。



さて、この作品を一言で言うと、



完璧な映画。




毎回、脚本にスポットを当てて記事を書いてるが、この映画に関しては称賛しかない。

脚本の教材でも必ずと言っていいほど例に出される。
よって至る所で語られているので、もはや語る事が無いくらいだ語るけど。

とりあえず言えるのは伏線の塊。



まあ、タイムトラベルを題材にしているから、伏線が重要なのは確かなんだけどそれにしてもだ。

アイデア量が半端じゃない。


もはや全てに意味があると言わざるを得ないレベル。

 

ネタバレ度60%
未見の方はDVDや配信で! ネタバレ上等な方はお進みください。



過去にタイムトラベルしてしまったマーティ(マイケル・J・フォックス)が現代に戻ってくるまでの奮闘を描くSF映画です。



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分析

この映画が素晴らしいのは、現代に戻るというメインストーリーと同時に、自分に恋してしまった母親を父親とくっつけるというサイドストーリーの抜群の面白さにある。


母親に迫られて右往左往するマーティの姿がとても楽しい。


何より現代では口うるさい堅物の母親が、昔は男を追いかける積極的な女子だったというのもコメディを加速させる素敵なキャラ造形。


母親はマーティにどんどん惚れていくので、どうやってこの気持ちを冷めさせるのだろう?と観客は注意深く見る。
ここからあのいじめられっ子の父親に惚れさせるの、無理じゃない?と。

この解決で見せるアイデアが素晴らしい。



積極的な母親はマーティにキスをするのだが、その瞬間、気持ちが冷める。

「何でだろう、弟にキスしてるような感じ…」


このアイデア、監督のロバート・ゼメキスは自画自賛してました。

そうだね。これ以上の説得力は無い。





そしてサイドストーリーが終わり、マーティが現代に戻るクライマックスへ。


ここ、街の時計台が舞台になるんだけど、製作当初は核実験場が舞台だったみたい。
製作費が足りず、別パターンを考えて、この時計台に落ちる雷を使うアイデアが生まれたらしい。

この変更は見事にはまり、手に汗握るクライマックス。



絵コンテバージョンで核実験場のクライマックスも見た。
それはそれで面白いけど、この完成バージョンには敵わない。



見慣れた街中で展開される分、テンポが良くて緊張感が高まっている。




マーティが現代に戻れるかどうかのサスペンスはまさにサスペンスのお手本。


未来を知りたくないドクに宛てた、マーティの手紙などの小道具も抜群の効果を発揮してる。




そして全てのピースが次々とはまるラストへ。

この展開はもはやミラクルで、興奮と心地良さしかない。


もう一度言う。




完璧な映画。



以上です。だから私は感動しました。



ここからはアルティメット・コレクションの特典映像で知った舞台裏を少し紹介。
さっきの核実験場のクライマックスも特典映像に収録されていました。

タイムトラベルものをやりたいが良いアイデアが浮かばなかった脚本家のボブ・ゲイル。
ある日、父親の卒業アルバムを見たら、父親が元生徒会長だったと知る。

「嘘だろ、生徒会長なんてやってた人間には思えない!」とロバート・ゼメキスに話すと、大変面白がられたところからこの企画は動き出したらしい。

優れた企画はたえずアンテナを張り続けないと生まれないという事がわかる。



ちなみにこの作品は当初、主役はエリック・ストルツ(懐かしい!)で撮影されてます。

ユーモアが弱いと感じた監督がマイケル・J・フォックスに頼んで交代。

このエリック・ストルツ版が特典映像で少し紹介されています。

一目でわかる。
確かにユーモアが欠片も感じられない。

背も高い二枚目のエリック・ストルツじゃあ、しょうがないんだけど。


キャスティングがこんなにも重要なのかとあらためて痛感させられます。








私が持っているのは25周年記念ボックス。
今は30周年、35周年記念ボックスが出てますね。
特典映像は最近のものほど、多いみたいです。


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