クリント・イーストウッド監督の傑作サスペンス。
見どころはショーン・ペン、ケビン・ベーコン、ティム・ロビンスの演技合戦。
緊張感のある展開で名優たちの熱演が凄いです。
アカデミー賞で主演男優(ショーン・ペン)、助演男優賞(テム・ロビンス)をとったのも納得。
しかし昨日、「ショーシャンクの空に」を見たのがよくなかった。
今や誰よりも可哀想な人に思えて仕方がないよ、ティム・ロビンス。
あなたのお尻は大丈夫なのか!
ネタバレ度80%
未見の方はDVDか配信で!ネタバレ上等な方はお進みください。
粗筋
ジミー、ショーン、デイブの少年三人が遊んでいる折、デイブが大人二人組にさらわれ、監禁、性的暴行を受ける。
それから四半世紀が過ぎ、疎遠になっている三人。
だがジミーの娘が殺され、三人が再会する事に…。
分析
ジミー(ショーン・ペン)の娘、ケイティー殺害事件の犯人を追うのがメインプロット。
刑事になったショーン(ケビン・ベーコン)が捜査するうち、容疑者の一人として、デイブ(ティム・ロビンス)の名前があがる。
事件のあった夜、誰かと争ったらしく、怪我をして帰宅したのが理由だ。
やがてデイブの妻さえも、夫が犯人なのではないかと疑い始める。
何だろうね、「ショーシャンクの空に」に続いてまたも性的暴行される役のティム・ロビンス。
そうゆうイメージでもあるのか。
だけど今回は無実の善人には見えない、怪しくてクロっぽい!
この映画、実は犯人探しのドラマは大した事ない。
気付けばどんどん証拠が揃ってきて、犯人に突き当たる。
だが、この映画の凄みはそこじゃない。
はい、いきなりですがここからネタバレします!注意して!
愛する娘を殺されたジミー(ショーン・ペン)は、ある証言から、犯人はデイブ(ティム・ロビンス)だと思い込みます。
そしてデイブに詰問する。
「白状しろ。やったと言えば殺さない」
凄みのあるジミー。
彼は人を殺した過去があります。ほんとに怖い!
と同時に、真犯人をショーン(ケビン・ベーコン)が捕えるシーンが挿入されます。
そう、犯人はデイブじゃないんです!
だが、ジミーに凄まれて、このままでは殺されると思ったデイブは答えます。
「俺が殺した」と。
激高したジミーはもちろん、デイブを殺します。
友人なのに。
エモすぎる。
このシーンでこの作品は傑作になりました。
そう、これだけで勝ちですよ!
事件当日、デイブが殺したのはケイティーではなく、小児性愛者でした。
性的暴行を受けた暗い過去がデイブを殺人衝動に駆らせた。
三人はいつも思っています。
あの時、連れていかれたのがデイブじゃなくて、自分だったらどうなっていただろうと…。
幼少時の過去が重くのしかかる。
わかります。
私も中学時代、授業中、クラスのアイドルを前にオ○ラをしてしまった拭い去れない過去があります。
今だに心に重くのしかかっています。
あの一撃が無ければ、何かが違ったのかもしれない。
でももう戻れない。
この十字架を背負って生きていくしかありません。
自分の辛いトラウマにまで思いをはせる、切なさと痛みを感じる映画です。
以上です。だから私は感動しました。
この頃のイーストウッド監督作品っていいよね。
骨太な作品が多い。最近は爺さんの説教みたいなのが多いけど。
撮影と編集の力量も見逃せない。
イーストウッド監督作品の名作たちはこの人たちの仕事ぶりが大きい。
おすすめクリント・イーストウッド監督作品
○「グラン・トリノ」
男の生き様をクリントが背中で語ってくれる個人的に大好きな作品。
しかしこの作品をクリントの代表作にあげている人を見た事が無い。
○「ジョージー・ボーイズ」
フランキー・ヴァリの伝記映画。
クリントらしからぬ、ラストの高揚感が好きです。
おすすめショーン・ペン出演作品
○「デッドマン・ウォーキング」
ショーン・ペンが死刑囚を演じて、見応えのあるヒューマンドラマ。
監督はティム・ロビンス。
○「アイ・アム・サム」
知的障害を持つ父親を演じます。
子役ダコタ・ファニングの可愛さが限界突破!
おすすめティム・ロビンス出演作品
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